ねじりのポーズ
奈良も春らんまん。
平城宮跡の桜です。
第二次太極殿前の野原は人もまばらで、お花見のひしめき合いがなく、のーんびり。
吸い込まれそうな青空。
残念なことに今日は花散らしの雨のようです。
しかーし!
雨の平城宮跡がまた風情ありです。
体温調節と自律神経の乱れ
さて、私は昨年の猛暑により、熱中症をきっかけに、10年ぶりにパニック障害が再発し、現在治療中です。
人間の体は、体温を一定に保つように、自律神経が調節しています。
暑さに対しては体温を下げるように、寒さに対しては体温を上げるように働きます。
ところが、
→いきなり暑くなったり、
→蒸し暑かったり、
→水分・塩分不足や寝不足
など、気温や体のコンディションが悪い状況が重なると、体温調節が追い付かなくなります。
急性の症状がおさまった後も、熱中症の後遺症として、私のように自律神経が乱れる方も少なくないようです。
最近は春バテという言葉がちらほら使われています。
寒暖の差で体温調節が上手くいかず、自律神経が乱れてしまう状態です。
頑張り過ぎると、梅雨、夏まで引きずってしまいますので、お気をつけくださいね。
ヨガで自律神経の調整!?
ヨガは自律神経の調整に効果があると言われています。
●自律神経の領域への架け橋・呼吸法 ●自律神経が通る背骨を刺激、整えるポーズ ●能動的なアーサナ(ポーズ)と、休息のアーサナ(ポーズ)のバランス ●脳を休めストレスを軽減する瞑想 |
などが自律神経に働きかけるからかなと思っています。
ですから私も日々、ヨガを行っています。
今さらですが、ヨガって楽しいんですよね!
(*^-^)
そして自律神経の調整に効果があるのか、自らの体で実験中です。
が!
ローマは1日にしてならずであることも痛感中です。
元々、更年期で自律神経が乱れがちというベースがありますからね。
皆さんの中にも「ヨガって効果があるのかどうかわからない」という人もおられるかもしれません。
そんな時は始めた頃、3ヶ月前、半年前のご自分を思い返してみてください。
私もパニック発作が10年ぶりに再発した時に比べると、かなりかなり、楽になっています。
ヨガや瞑想の変化は少しずつだから気がつきにくいのです。
背骨を刺激、調整するヨガ
背骨の中には脊髄と言われる中枢神経が走っています。
中枢神経とは、脳とともに、体からの情報を集め、判断し、指令を出す神経です。
ボスのような存在ですね。
その背骨を支えるように、肋骨や骨盤があり、背骨から出ている突起にはたくさんの筋肉が付着し、背骨を守ったり、動きを作ったりしています。
黒線が闘争&逃走の交感神経、背中から腰にかけて出ています。
赤線は休息の副交感神経、脳(脳幹)と仙骨から出ています。
私たちは、日常の癖で、どうしても偏った体の使い方をしがちです。
同じ筋肉ばかりを緊張させ、使わない筋肉は筋力が低下し、結果、背骨もアンバランスな状態になってしまいます。
神経を道だとすると、道がでこぼこだったら、スムーズに伝令が各器官(目的地)へ行けませんよね。
ですから、ヨガのアーサナ(ポーズ)では、道を整えていくのです。
背骨の動き
背骨は
→前へ曲げる
→後へ曲げる
→左右横へ曲げる
→左右へねじる
という動作ができます。
ヨガのアーサナ(ポーズ)の中にもこのような動きが入っています。
今日はやったあとのスッキリ感がサイコー!な、ねじりのポーズのポイントを2つお伝えします。
(私なりのポイントなので、本と違う、先生と違うーという場合はご自分の感覚でお試しくださいね)
ねじりのポーズ
アルダマッツェーンドラーサナ
(半分の魚の王のポーズ)
座位のねじりのポーズです。
折り曲げている脚は伸ばしてもかまいません。
ポイント1:腰はねじるのが不得手です
背骨は一本の骨ではなく、鎖のように小さい骨と椎間板が連なってできています。
大きく分けると首(頸椎)、背中(胸椎)、腰(腰椎)、仙骨&尾骨になります。
小さな骨は部位で形も大きさも違います。
ですから、動きにも得手不得手があります。
ねじる動きは首が一番得意です。
首は40°前後、ねじる(回旋)ことができます。
背中(胸椎)は、30°です。
ところが腰は5°くらい、ほんのわずかしかねじる動きはできません。
私はねじりのポーズをする時は首からねじるようにしています。
特に頭と首の付け根の部分が一番ねじれますので、そこに意識を持っていきます。
首がねじれたら、背中、最後に腰を痛めない程度にねじります。
首→背中→腰の順番です。
そして腰をねじる時は、骨盤ごとねじるようにすることで、仙骨(お尻のところの三角の骨)を痛めないようにします。
ポイント2:背骨は伸ばしてねじります
ポイント1でもお伝えしましたが、背骨は部位によって形状が違います。
またS字カーブになっています。
ですから実は純粋な、ねじりという運動はできない構造になっています。
なるべく背骨に負担なく、均等にねじるためには背骨をまっすぐに伸ばし、特定の部位に負担がかからないようにします。
上2つのイラストは、どちらも体幹の力が抜けてお腹が丸まっています。
するとねじった側に体が倒れます。
構造上、背骨が曲がった状態でねじると、ねじった側に体が倒れるんですよね。
この状態でねじると体に負担がかかります。
ちなみに背骨を真っすぐに伸ばしてねじると、ねじった方と反対側に少し倒れる(側屈する)感覚があるかもしれませんが、それはちゃんと伸ばせているということです。
背骨を伸ばして座るのが難しい場合はお尻の下に、座布団やブランケット、ヨガブロックなどを入れてください。
ヨガブロックに座ってねじる場合は後ろの手の下にもヨガブロックを置きましょう。
また、椅子を使ってねじることも可能です。
オフィスや家事の合間にやると気持ちいいですよ。
ポイント3:呼吸
吸う息で背骨を空へ伸ばします。
そこから吐く息でねじるというのが、一般的なやり方です。
ただ、私は吸う息の終わりでねじるというやり方もしています。
これは私が習っていたヨガでの方法です。
吐く息ではどうしても筋肉がゆるみがちになるので、背骨の伸びを保つためには理にかなっていると思います。
どちらが正解というものではありませんので、お試しくださいね。
★1人で行う時より、多数で行う時、人はたくさんねじろうと頑張っちゃったりします。
ブルブルと震えるほどねじったり、肩がぎゅーっと縮んでいたり。
自分が心地良く感じるところを探しながらやってみてくださいね。
^ ^
参考にした図書
『脳・神経のしくみ』『ヨガボディ』
『ヨガアナトミィ』『筋肉と関節のしくみがわかる事典』
アメブロ「更年期ヨギーニの忘備録」