加齢による心身の機能低下に対してヨガでできること
奈良市あやめ池・学園前・大和西大寺地域、近鉄奈良・船橋商店街、オンラインでレッスンをしておりますヨガの和ほこほこのNaoです。
寒暖差が激しく自律神経も乱れ気味。疲れやすかったり、眠れなかったり。軽い運動🟰ヨガはおすすめです。がっつり運動🟰アナトミック骨盤ヨガやヨガ棒ストレングスは、血流アップで冷え予防、安眠必至ですよ。
さて、加齢に伴う心身の変化を表す言葉、皆さんも聞いたことがあるのではないでしょうか。フレイル、サルコペニアなど横文字でわけわからん感じなので、私も確認しながら確認、書き留めてみました。参考になれば幸いです。
衰える心と身体は【維持】するだけでも大変。まずは、自覚から始めたいところです。
目次
・サルコペニアとは?
・ロコモティブシンドロームとは?
・ダイナペニアとは?
・オステオペニアとは?
・フレイルとは?
・厚生労働省の「健康づくりのための身体活動指針」
・加齢による心身の機能低下に対してヨガ教室でできることはある?
加齢に伴う身体的変化
情報を整理してみましょう。
サルコペニアとは?
加齢による筋肉量の減少や筋力の低下のこと。30歳前後から筋肉量は低下し始めますが、女性は更年期(おおよそ40代半ばから)女性ホルモンの減少でさらに低下しやすくなります。
サルコペニアになると、歩く、立ち上がるなどの日常生活の基本的な動作に影響が生じ、介護が必要になったり、転倒しやすくなったりします。また、各種疾患の重症化や生存期間にもサルコペニアが影響するとされ、現在は様々な診療科にまたがってサルコペニアが注目されています。
健康長寿ネットより抜粋
生存期間に影響・・・逆に言えば筋肉量・筋力維持が<元気に>長生きするの秘訣ということですね。
ロコモティブシンドロームとは
運動器(骨・関節・筋肉、靱帯、など)の障害により移動機能が低下した状態。
原因は
⚫︎機能低下
→ サルコペニア、加齢に伴う関節可動域制限
⚫︎運動器の疾患
→ 骨粗鬆症、変形性膝関節症、背柱管狭窄症、腰痛、肩こりなど
具体的にはどんなことができなくなるのでしょうか?
ロコチェック(一般社団法人日本臨床整形外科学会より引用) 1) 片脚立ちで靴下が履けない |
ダイナペニアとは
筋肉量は低下していないのに、筋力は低下している状態。筋肉量に変化がないので気づきにくい。ペットボトルやビンのふたが開けにくくなったりしたら要注意かも。
考えられている原因は
⚫︎筋肉の中に脂肪が入り込むことで、筋肉の機能が低下
⚫︎神経機能の障害もか?
糖尿病の方、メタボの方は要注意とのことです。
オステオペニア、骨粗しょう症とは?
オステオペニアは骨粗しょう症には至らないものの、骨密度が低い状態。骨折リスクは高まる。
骨粗鬆症とは、骨の量(骨量)が減って骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。
日本には約1000万人以上の患者さんがいるといわれており、高齢化に伴ってその数は増加傾向にあります。骨粗鬆症になっても、痛みはないのが普通です。しかし、転ぶなどのちょっとしたはずみで骨折しやすくなります。骨折が生じやすい部位は、せぼね(脊椎の圧迫骨折)、手首の骨(橈骨遠位端骨折)、太ももの付け根の骨 (大腿骨頚部骨折)などです。
骨折が生じると、その部分が痛くなり動けなくなります。また、背中や腰が痛くなった後に、丸くなったり身長が縮んだりします。
からだの中の骨は生きています。同じように見えても、新たに作られること(骨形成)と溶かして壊されること(骨吸収)を繰り返しています。骨粗鬆症は、このバランスが崩れることでおこり、骨がスカスカになってきます。骨粗鬆症は圧倒的に女性、特に閉経後の女性に多くみられ、女性ホルモンの減少や老化と関わりが深いと考えられています。
日本整形外科学会 HPより引用
加齢によって生じやすい筋肉量・筋力低下がサルコペニア、加齢も含まれますが他原因も重なり筋力が低下するのがダイナペニア、そこから、運動機能が低下するのがロコモティブシンドロームですね。
いずれにしても、進行すると自分の足で歩けなくなる可能性があります。
フレイルとは?
フレイルとは、わかりやすく言えば「加齢により心身が老い衰えた状態」のことです。
健康長寿ネット より引用
加齢の伴う身体機能低下だけでなく、フレイルは心の状態も含みます。筋骨格だけでなく、私たちは加齢により
⚫︎ 意欲の低下
⚫︎ 認知機能の低下
⚫︎ 社会的つながりの低下
⚫︎ 口腔機能の低下
⚫︎ 栄養状態の低下
げんなりするくらい、さまざまなことが低下しますね(苦笑)
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動指針」
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動指針」にはこんなことが書かれています。長文ですが、運動の大切さをおわかりいただけるかと思います。
身体活動・ 運動の量が多い者は、少ない者と比較して循環器病、2型糖尿病、がん、ロコモティブシン ドローム、うつ病、認知症等の発症・罹患リスクが低いことが報告されている。
令和2年にWHOが公表した身体活動・座位行動のガイドラインでは、身体活動を実施す ることによって、循環器病、2型糖尿病、がんが予防され、うつや不安の症状が軽減される とともに、思考力、学習力、総合的な幸福感を高められるとされている。
また、身体活動に より、妊婦及び産後の女性、慢性疾患や障害のある人を含む全ての人が健康効果を得られる とされており、身体活動・運動は全ての国民が取り組むべき重要課題であるとされている。 WHOは全世界における死亡に対する危険因子として、高血圧、喫煙、高血糖に次いで、 身体活動・運動の不足を第4位に位置付けている。
我が国では、身体活動・運動の不足は、 喫煙、高血圧に次いで、非感染性疾患による死亡に対する3番目の危険因子であることが示 唆されている。こうしたことから、身体活動・運動の意義と重要性が広く国民に認知・実践 されることは、超高齢社会を迎える我が国の健康寿命の延伸に有意義であると考えられる。
短くまとめると
よく動いたり、運動すると、心身の病気が少なく
認知症の発症リスクも減るで!
ということですね。これは中高年だけでなく、運動習慣を持ちにくい現代の子どもたち、若者たちも同じです。
加齢による心身の機能低下に対してヨガ教室でできることはある?
ここではヨガではなく、ヨガ教室でできることはあるのかなと考えてみました。
その1:なんといっても運動
ヨガは多彩なので
・ストレッチ
・体幹トレーニング
・筋力トレーニング
・神経系のトレーニング
全てをバランスよく行うこともできますし、その時々の状態に応じてチョイスすることもできます。基本、自分の体重(自重)を使ったものが多いので、運動に慣れていない方、年配の方でも比較的安全に行うことができる運動です。
また、スポーツではないので、誰かと競う、結果を出す必要がありません。健康のために行う運動として良いものだと思います。
その2:出かける、動く習慣づくり
ヨガ教室に行くことで、外出する機会ができます。雨が降っても、暑い日寒い日でも用事や習慣があれば人は動きます。それが筋力低下を防ぎます。
多少めんどうでも動くこと、そのきっかけ作りにしていただけたらと思います。動かないことの弊害は、上の記事でよくおわかりいただけたのではないでしょうか。
その2:社会的孤立を防ぐ
ヨガ教室は利害関係もない、ご近所さん、ヨガ仲間の集まり。仲良くしなくても、深い話をしなくてもいいのです。他愛のないおしゃべりで大丈夫です。ご家族や職場の愚痴が出ても誰もあなたを否定しません。おしゃべりが苦手な方は、さっと帰って大丈夫。
ヨガ教室はあなたがあなたのままで好きなようにしていい場所です。ヨガには瞑想やヨガニードラ、リラクゼーションポーズなど「頭の休息」「身体の休息」の時間もあります。加齢により落ちる気力や自信喪失も支えてくれることでしょう。
ヨガ教室に来れなくても、とにかく動く習慣を持たれてください。私の場合は、車を運転できないので、移動手段は徒歩か自転車。それが時間のない時の運動になっています。
マイペースで運動されてくださいね。おうちでできることがわからない方はご相談ください。
text by Nao