アナトミック骨盤ヨガのポイント 圧縮と拡散

奈良市あやめ池とオンラインでヨガレッスンをしておりますヨガの和ほこほこのNaoです。
ゴールデンウィークの最後が雨。どんよりしている方もおられるでしょうか。

さて、毎週土曜日はアナトミック骨盤ヨガのオンラインレッスン。昨日もご参加ありがとうございました。

美しい90度の前屈、皆さまコツコツ重ねておられます。アナトミック骨盤ヨガでは筋力、柔軟性ともにアップしますね。

さて、今日はアナトミック骨盤ヨガ最大の特徴?である

圧縮と拡散

についてお話ししたいと思います。

は?なんやそれですよね。私も指導者養成講座を受ける前、アナトミック骨盤ヨガのレッスンに参加していた時に、考案者の内田かつのり先生が

「アナ骨の先生は圧縮と拡散してー」

と何度も言っているのを聞いて、なんやそれでした。

 

一般的な関節の構造

関節は骨と骨とのつなぎめ です。

軟骨の役目って?

水色で描かれている 軟骨は骨がぶつからないようにクッションの役割 をしています

 

滑液って何?

関節は膜で覆われています。膜の中は滑液という液体で満たされています。

滑液は通常、透明あるいは淡い黄色であり、わずかに粘性を有する程度の濃度である。滑液にはヒアルロン酸やその他のタンパク質が含まれている(一部省略)

滑液は関節表面を覆い、関節表面の摩擦を減少させ、関節軟骨に栄養を補給する。

「筋骨格系のキネシオロジー第3版」より引用

 

 

加齢ですりへる!? 軟骨を守りたい

軟骨が加齢ですりへることは皆さん、ご存知だと思います。あるいは体感なさっている方もおられるかもしれません。

ぐるぐるぐるぐるーというCMもありますよね。

上記の通り、軟骨はクッション。クッションがなくなったら骨と骨はガチンコ状態。痛くて動きにくくなると、全身のバランスも崩れていきます。年を重ねて元気に過ごすために軟骨を守りたいですね。

軟骨がすり減らないようにするにはどうしたらいいのでしょうか。

 

軟骨に栄養を送るには?

関節軟骨には血管が分布していない、そのため、節軟骨は滑液によって栄養が補給される必要がある

「プロメテウス 解剖学アトラス 解剖学総論 第3版」より

軟骨に血管が通っていたら、ちょっとした衝撃で血が出たり、痛くなったりするので通っていないんですって。身体って賢いですね。

 

軟骨に栄養を送るために必要なことは?

関節を守るためには軟骨というクッションをすり減らさないこと、そのために必要なのは軟骨に栄養を送ることでした。そして軟骨へ栄養を送るのは滑液でした。

ではどうやったら滑液から軟骨へ栄養を送れるのでしょうか?

それが

運動

なのです。

 

運動の本質は身体に衝撃を加えて、体内の液体を流動させること

「背骨の医学」より引用

 

アナトミック骨盤ヨガの圧縮と拡散

軟骨は例えればスポンジのようなものになります。

運動することで軟骨に圧(圧縮)がかかると、軟骨に含まれた滑液は吐き出されます。スポンジに圧をかけるのと同じですね。軟骨は薄くなります。

 

 

運動していてもずっと圧がかかっているわけではありません。ヨガのポーズを見た目はキープしていても、踏ん張ったりちょっと力が抜けたりしますね。

その時、滑液は軟骨から出たり(圧縮)、入ったりしています。ぐっちゅぐっちゅと出たりはいったりをすることで滑液は流動します。これをアナトミック骨盤ヨガでは拡散と呼んでいます。

 

「引き込んで」「圧がかかる感じがわかりますか?」という言葉がけをさせていただいている時は、圧縮と拡散をしています。

 

滑液が流動すると?

軟骨に厚みが増し怪我がしにくい

運動中の可動域が大きくなる

持続効果は運動後15分〜20分くらい。アナトミック骨盤ヨガをすると普段よりポーズが楽に深まる方が多いです。

圧縮と拡散 液体の出入りで健康維持

軟骨のすり減りを防ぐには

動いて関節内の液体を
ぐるぐるぐるぐる巡らせて栄養を送ろうーーー

ということなんですね。これは運動全般で行われていることではあるのですが、アナトミック骨盤ヨガでは意図的にやっています。

キツいと言われるアナトミック骨盤ヨガですが、ミドルエイジには優しいエッセンスがたくさん入っています。

下記の本は「背骨の医学(2022年/山口正貴著)」というタイトルなので椎間板になっていますが、これは軟骨も同じです。圧縮と拡散と同様のことが記されています。
(アナトミック骨盤ヨガでは骨盤につながる背骨もたくさん動かします)

 

椎間板や軟骨には血管が通っていません。栄養補給は関節を動かすことで栄養が含まれた液体が出入りして補われています。

椎間板(軟骨も)圧迫と弛緩という二種類の刺激を与えることで、液体が出入りして液体が出入りして栄養分が入ったり、老廃物が出たりします。

圧迫というのは、椎間板に重力がかかったり、運動によって荷重がかかったときで、液体が外に出ます。弛緩というのは、寝ていたり、圧迫がなくなった時で、液体は中に入ります。

液体を出入りさせることです。つまり姿勢を変えたり動くことで、椎間板に圧迫・弛緩という間欠的な衝撃を加えることです。

「背骨の医学」より引用

 

まとめ

アナトミック骨盤ヨガでは圧縮と拡散という微細な関節内を動きを大切にしています。ヨガのポーズを行ったりきたりする中で、関節内の液体(滑液)が巡ります。

軟骨へ栄養を送ることで軟骨のすり減りを防ぐ、関節の老化を予防

柔軟性が得られ、怪我を防ぐ

 

アナトミック骨盤ヨガ

オンラインは水曜日朝 9:10-40(500円)、土曜日朝 8:30-9:40(1200円)
対面レッスンは毎週月曜日朝 10:00-11:30

ご参加お待ちしております。