ヨガは暗闇の中の光でした

奈良市あやめ池・学園前・大和西大寺とオンラインでヨガレッスンをしておりますヨガの和ほこほこのNaoです。

先日、関西女子高校さんに呼んでいただき、高校でヨガレッスンをさせていただきました。

出張ヨガもしていますので気軽にお声がけください。

さて、私はパニック障害という病気を持っており、今も投薬治療中です。今回は患った当時のことを書きたいと思います。参考になれば幸いです。

パニック障害とは

私は14年前、アボカドを食べて急性アレルギーで救急搬送、胃腸が弱り、十二指腸から出血。この状態がストレスとなり過呼吸を起こしました。ここから何度も過呼吸発作を起こすことになります。

パニック発作は場所や状況にかかわらず、突然起こるのが特徴です。リラックスしているときや睡眠中でも起こります。こうした突然の発作を何度も経験するうちに、発作の起こった場所や状況に身をおくと、緊張が高まり、自ら発作が起こりやすい状況を作ってしまい、また発作を引き起こしてしまうといった繰り返しになります。

最近は、少しあわてた場合にも、「パニクる」などという言葉が使われますが、パニック発作のパニックは、そんな生やさしいものではありません。人は激しい不安と恐怖で、生命の危機さえ感じます。

以下の症状のうち4つ以上が同時に起こり、急激に高まり、急速におさまっていくものを言います。あまりに激しい症状のため、「死んでしまうのではないか」などの恐怖感も伴います。

  1. 動悸・心拍数の増加
  2. 発汗
  3. からだの震え
  4. 息切れ感または息苦しさ
  5. 窒息しそうな感覚
  6. 胸痛または胸部不快感
  7. 吐き気または腹部の不快感
  8. めまい、ふらつく感じ、気が遠くなる感じ
  9. 現実感がない、離人症状(自分が自分でない感じ)
  10. 気が変になるのではないかと感じる
  11. 死ぬことに対する恐怖
  12. 皮膚感覚のマヒ、うずく感じ
  13. 皮膚が冷たい、または熱いという感じ

[注意] パニック発作と定義するのは、検査でからだに異常がないと確認されたうえでのことです。

京都府精神保健福祉総合センターのサイトより

呼吸は食事と違い、できないと命が危険。ですから過呼吸は命の危機を感じるんですね。1日に何度も何度も過呼吸が起こり、気がおかしくなるような恐怖が襲ってきました。毎日泣いていましたっけね。

電車に乗れなくなったどころかお風呂にも怖くて入れず(広場恐怖)、気づけば布団に寝たきり。まだ子どもたちも小さかったので、電車で1時間のところに住んでいた母が毎日手伝いにきてくれました。お風呂には結局3ヶ月、入れませんでした。

1日5分のヨガ

いつも息苦しく、いつ襲ってくるかわからない発作に怯えて寝たきりの中、1日5分だけ座ってヨガをしました。その時間だけは呼吸の苦しさを忘れられました。

治癒、そして再発

4年目だったでしょうか。信頼できる医師に出会い投薬治療開始。2週間後、あれほど悩まされた息苦しさが消え、少しずつ発作が出る回数が減りました。

1年後、人混み、暗闇、逃げられない空間というパニック持ちにはハードルの高いコンサートに参加
2年後、電車に乗ることができました。

そこから数年経ち、断薬しました。けれどもめでたしめでたしになりませんでした。断薬から3年後、熱中症が引き金となり、大きなパニック発作が出ました。あれよあれよと頻繁に出るようになり、再び投薬へ。

 

毎日寝たままでヨガ

人間とは学ぶもの。この時は1度治った体験があったので、気持ち的にはまだ楽でした。「絶対、立ち上がってやる」と思っていました。

パニック発作に加え、ぐるぐるめまいも再発し、寝返りも打てない状況の時はヨガ哲学の本を読み、般若心経を唱えて覚えました。

そして私を助けてくれたのがリストラティブヨガでした。

休息のヨガとも言われるリストラティブヨガはプロップスと呼ばれるボルスターやブロック、ブランケットなど道具を使い、筋緊張をとりのぞいて数分から時に15分ほどゆるやかなポーズを保ちます。おだやかなポーズをとることで心身を休めていくヨガです。

創始者ジュディス・ラサター先生の本は私に深いリラクゼーションをもたらしてくれました。

暗闇の中の光

2人目不妊に始まり、潰瘍性大腸炎やパニック障害、何度も倒れてきました。漢方や鍼灸をはじめ様々なものの助けを借りました。その中で1番私を助けてくれたのはヨガでした。

ヨガは自助です。家でできるのが良いところ。いつでもどこでも寝たきりでもできるんです。ヨガ哲学の教えも身にしみました。リストラティブヨガの後、30分座って瞑想ができた時はようやくここまで回復したと涙が出ました。

私よりずっとずっとつらい思いをされている方もたくさんおられると思います。もしかしたら命の期限を伝えられている方もおられるかもしれません。私はそのような立場になったことがないので、軽々しく言葉にすることはできません。

ただ、その人に意識があり、意思がある状態ならばヨガはできます。自分で自分に灯す命の光です。

 

 

今もけっこうヘロヘロでやばい時もありますがわりと元気です。

text by Nao