開脚ブームですが・・・

奈良市菖蒲池・学園前の初心者向け女性ヨガ教室「ヨガの和ほこほこ」のNaoです。
(熱中症をきっかけとした自律神経の乱れで現在、休講しております)

今日の奈良は快晴ですね。
体力回復のために、少し外を歩きました。
歩き出したら「もうちょっと」「もうちょっと」となってきました。
あ、あかん。
この思考に体が引きずられると、体調悪化を招きます。
アラフィフにして、いい塩梅を模索中です(苦笑)。

開脚ブームですね

さて、ヨガやストレッチと言うと、座った開脚をイメージされる方がおられるのではないでしょうか。

ヨガではウパヴィシュタコーナアーサナ(座位の開脚)と言います。

開脚

日本人だけなのかわかりませんが、パッカーンと脚が開くことに対する憧憬のようなものがありますね。
だからこそ、開脚本も書店で平積みされているわけです。
確かに脚の内側が伸びますし、血流も良くなるとは思います。

けれども、極端にパッカーンと大きく脚を開くような動作って、そんなに必要でしょうか。

そもそも股関節ってどこ?

股関節

赤く囲まれた部分が股関節。
骨盤と太ももの骨(大腿骨)からなっています。
胴体と脚をつなぐ、強靭な関節です。
体の中で一番多くの筋肉が、この関節を動かしています。

開脚だけが股関節の動きではない

両脚が大きく開く方を見ると、皆さん尊敬の眼。
「股関節、柔らかい〜」となりますね。
けれども股関節は「開く」以外の方向にも動きます。

 

●外に開く、内に閉じる

 

イラストのように外に閉じる動き、
反対に内に閉じる動きもできます。
紙袋を太ももの間に挟んでつぶしていくような感じでしょうか。

●前に曲げる、後ろに曲げる

前足は股関節を前に曲げる動き、
後ろ足は股関節を後ろに曲げる動きです。
歩く時はこの動作を交互に行っていますね。

●外ねじり、内ねじり
足の付け根(股関節)から、回す動きです。
内に回すと内股、外に回すとがに股と書くとイメージしやすいでしょうか。

ヨガのポーズに出てくる前屈や後屈も股関節の動き。
お尻をヒップアップさせる運動も股関節を動かすことで成り立ちます。

開脚だけが得意でも、イコール股関節が柔らかいわけではないわけですね。

開脚はある程度開いたら十分、むしろ・・・

スポーツやバレエのように特別なことをしていない限り、大きく開脚する必要性はあまりないように思います。
出産やしゃがむ動作で脚を開きますが、180度はいらないですよね。
片側45度、両脚で90度開けば十分かと思います。

むしろ、たくさん開くことに熱中して靭帯や腱(筋肉の両端にある組織 例:アキレス腱)を痛めてしまうと大変です。
靭帯や腱は体が過度に動かないように制限してくれています。
この制限力がなくなると、関節がグラグラになり、安定性がなくなってしまいます。

柔らかさと強さはセットで

筋肉の仕事は縮んで動きを作ることです。
ストレッチされている筋肉は、
「縮んだ筋肉と反対の動きをする筋肉が、結果的に引き延ばされている」とも言えます。

開脚は、内もものストレッチ感が大きく感じられる動きですが、他の筋肉が収縮することで、この動きを作り出しています。

そして内ももの本来の仕事は股関節を内に閉じること。
内転筋の重要性は女性誌などでも取り上げられていますね。
骨盤とつながっているので、体幹安定のためにも大事な力です。
ストレッチばかりではなく、筋力をつけることが大切ではないでしょうか。

柔らかさばかりが注目されがちなヨガですが、筋力が追い付かない関節の動きは怪我を招きます。
たくさん開くことよりも、「今の自分」のいい塩梅を探ることが大切です。
そして股関節の他の動きも行うことで、バランス良く動ける状態を目指したいものです。

ちなみに、お尻や太ももは股関節を動かす筋肉ですが、大きい筋肉が多いので、代謝アップを望めます。
そうダイエット効果が高いですよ♪

 

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